地味なビル業にも光を
★★★★☆
マーケティングや広告や会社の理念は大企業の道楽のように思っていました。父から受け継いだ古いビル一棟でオフィス賃貸業を営んでいる状態ではそういったものは無縁だと思っていました。テナントの方から「読み終わったのでどうぞ」とこの本を渡されたときも「ディズニー」とビル業は無関係なのに、と迷惑顔をしたと思います。しかし読み進むうちにディズニーの「私たちはよろこびを創り出す」という業務テーマと「人々に今まででもっとも素晴らしい休日を過ごさせる」というような業務目標に触れ、テーマや目標を考案することから始めて今の仕事でもやることが沢山あると触発されました。会員制クラブも業務の特徴を活かして展開可能だと気がつきました。“老舗”病で著名な会社が顧客の信用を失う例が最近ありましたが、当社も古い体質なので危ういところでした。父から引き継いだ変わり映えのしない業務の繰り返しという見方から脱却する展望を得ました。