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Please to See the King

価格: ¥1,934
カテゴリ: CD
ブランド: Shanachie
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異教徒のロック ★★★★★
先日発売された
Steeleye Span『Please to see the King』リマスター&ボーナス満載二枚組
を聴き込み。
なんと無骨にして、ある種のパワー/力強さに満ち満ちた作品か。
ボーナスのラジオライブ演奏からは彼らがただの民謡バンドではなく革新的で野心的なロックの開拓者であったことが判る。
その演奏はただの伝統の複製/剥製などではなく、その都度冒険的に変えられるアレンジやエレクトリック化した重さにより
LED ZEPPELINの処作やBLACK SABATHの初期作品群に勝るとも劣らない「異端・異教徒のロック」としての重さ/力強さを持っている。


謂わずと知れた、ブリティッシュ・トラッドの最高傑作 ★★★★★
 Fairport Conventionを脱退したアシュレイ・ハッチングスがその夢を果たした一枚こそ、このアルバムだろう。Steeleye名義の最初のアルバムはリリース時にはすでにバンドは解体状態にあったわけだし、アイリッシュとブリティッシュの融合が上手く行ったわけでもない。

 とにかく、このアルバムにおいて、ブリティッシュフォーク界の重鎮であったマーティン・カーシーの加入したことの大きさは、他に例えようもない。ここにはじめて、英国の土の香りのする伝承唄が、ロックの語法の下にアルバム1枚を埋め尽くす事になる。
 FairportのプロデューサーであったJoe Boydは、Fairportのトラッドのインストゥルメントの楽曲を、悪しきフォロワーの元凶のような言い方をしてあまり誉めていないようだけど、ここでのSteeleyeのインストゥルメントは、明確な音のアウトラインをもち、アイリッシュものとは異なった魅力を発散している。

 でも、何といっても、"Lovely on the Water"の切ないギターの音色に尽きる。

 ブリティッシュ・トラッド方面を聞くなら、基本中の基本の一枚。

 残念なのはこのCD、CDが発売され始めた頃の初期にリリースされたまんまのもので、ライナーノートなどの記述は物足りない。できれば早くリマスター盤とかが発売されてほしいものだが。