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自然の奥の神々 哲学者と共に考える環境問題

価格: ¥1,365
カテゴリ: 単行本
ブランド: 宝島社
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自然を画像に捉える事の出来る人と山棲み哲学者の自然 ★★★★★
自然の奥の神々 内山節x秋月岩魚 宝島社 2010

秋月さんは、以前、内山さんらの哲学塾に参加していてそれを記録した書籍の中にも確か登場していたと思う。また奥只見に関する足立倫行さんとの素晴らしい共著もある。さらにはブラックバスによる生態系破壊問題にも多大な貢献をしている。
今回は秋月さんの写真に内山さんの文章という構成となっている。内山さんの文章自体はこれまでの氏の自然観をまとめたものでると思う。
備忘録的にメモしておきたい。
自然とは何か、それは人間だけが発する問いである。
私がアニミズムという言葉に感じる違和感は、そのことの中にあるのではない。アニミズムとはヨーロッパ人が自分たちとは異なる自然認識をもつ人々がいることに気がついたとき、その「原始的」な自然認識をアニミズムと総称し、ヨーロッパ人たちに分かりやすい時間軸=発展史のなかに整理する過程で生まれた言葉である。
自然と一体化することをとおして、自然とおなじように悟りを開くことをとおして。
もうひとつ何かがある。知性ではとらえられず、身体性でもとらえられないけれど、自分の奥の方で何かを判断しているような主体が、である。それを私は霊性、あるいは生命性と呼んでいる。
「日本の思想を世界へ」などと呑気なことを言ってはいられない。なぜなら日本の思想もまた、その成立を可能にする基礎としての「場」をふくめてこわれているからである。過去の思想をヒントにしつつ再創造しなければならないのは、日本もまた同じだ。
人間はどのように自然とつきあっていったらよいのか。それは自然をどのようなものとしてみるかということと一体のものである。かって人々は、オノズカラのままに展開する自然が生みだす色に、生命の根本的なありようを、霊的世界をみた。