ボーカルはしっかりと練習していけば、絶対に上達するというわけでもなく、ただ、誰でもある程度の努力はするわけで、それなりにいろんなことをやった上でのプラスαの見方、考え方、たまには力を抜いて、遠くから、あるいは横から後ろから眺めてみることも必要だというような、アドバイス的な本としてもよかったと思います。はなくまゆうさくさんのイラストも面白く、一気に読めました。特に、日頃聞かないような古い曲のリストアップ、演歌曲の聴き方などは、逆に新鮮な感覚を得られたように思います。たくさんのプロを指導された実績からくる本音の裏ワザには、学ぶところ多しでした。

　何か面白いこと書いてあるかと試しに買ってみたのですが、大学１年生の論文、または”１８歳の日記”でも読んでいるようです。「裏技」と呼べるものなのか私にはわかりません、読む暇とお金があったら、一度、カラオケやら何やらで、お金と時間を捨てた気持ちで、”無駄”に歌ってみることを推奨します。お金を無駄に使うような感覚で、クールに自分を探っていると、時に物凄い喜びが見つかりますよ。本気で取り組んでる方なら何かしら新たな変化が見えるはずです。誠に酷い言い方で申し訳ないのですが、「５０過ぎのおばちゃんがカラオケ仲間との話ネタで使う程度」としか私の拙い文章の表現力では言い表せません。本気な方はこの本に憤慨されるかもしれません。