戦時下の雑誌広告と時局の対応を解説
★★★★☆
戦時下の雑誌広告を集めた物です。年代順に紹介することで、敗戦に向かって社会が変化していく様子が見て取れます。今でも通用するようなキャッチフレーズも見つかります。表現がつたないと言うかやさしいと言うか、今から見るとユーモラスな表現が多くて、悲壮感が伝わらない不思議な感じがします。横書きも、右から左と、左から右の二通りが使われているのが面白いです。学習教材としても活用出来るでしょう。しかし、研究資料として使うには、物足りないです。誰がこの広告作成の責任者で、執筆者は誰かがわかっていれば有意義です。社会情勢の解説や年表も載っていますが、物価の目安がわかりやすく説明されていれば良かった。また本のタイトルや前書きの「広告が戦っている」というのには違和感があります。