この本は、同じ場所から季節・時間の異なる写真を何枚も撮り続け、そこに双子の木の台詞を谷川俊太郎さんが書いているという珍しいものです。

写真には、木のその瞬間の表情というものが表れるようで、木があくびをするとか、伸びをするという記述がありましたが、本当にそのように見えるのが不思議でした。

生まれる前に鳥のお腹の中にいたことを覚えているという部分には、なるほどと感心させられます。

植物は、人間と違って住む場所を選ぶことができません。

時に非常に厳しい環境に根を下ろさねばならないでしょう。

そんな植物の視点というものを初めて考えさせられる、不思議な魅力を持つ本でした。

ふたごのき。
アパとアピ。
この本に出てくるのは二本の木。
季節によって、二本の木の印象がずいぶんと変わってくる。
四季の変化に富む日本。
その風景を楽しむのに貴重な本であろう。
また、その木と風景に癒されることであろう。

あなたは今、“旅”にあこがれていませんか？行きたいけど余裕が・・・という　あなたに、自然写真家の姉崎一馬さんの写真絵本『ふたごのき』を紹介しましょう♪ 北の国の　ある丘の上に立っているエゾヤマザクラの　ふたごの木。ちょっと大きいほうがアパ、小さいほうがアピ。耳をすましてみてください。ほら、アパとアピのはなしが、聞こえてくるでしょ！いつか、ほんとに会いに行ける　その日まで、何度でも、四季折々のアパと、アピに会ってくださいね。２００４年６月発行

とにかく何度読んでも感動で涙が溢れてきます。
ふたごのきの会話から感じとれる「忘れてはならない大切な気持ち」を大人から大人へ、そして子供達へ伝えて行ってほしいと願います。

ふたごのきの会話が、なんだか可愛くて和めます。
「ゆめをみた」「きょうは　なにをした」
ふんわりとした日常がいいです。