最後は磐音に持ってかれちゃうのね。
★★★★☆
師走の喧噪が江戸に漂う頃、ようやく磐音さんとおこんさんは帰府の途上。
一方、南町奉行所年番与力の笹塚様は、6年前、決着しなかった因縁の相手と
再びまみえようとしていた。
今回、旅の途中にある磐音さんの代わりに笹塚様を助けるのは、
幼馴染みとの恋が順調に進んでいる品川さん。
数年来、磐音さんと付き合いつつも、これまで磐音さんの桁外れの強さに
実力を発揮することのなかった品川さんが、本当に役に立てるのかしらと
ハラハラしながら、読み進めてしまった。
だけど、思った以上に頼りがいのある様子に、
何というか、我が子の成長を喜ぶ母のような心境になった。
ま、藩主福坂実高の前で自分の婚約者、
それも現時点では町人にすぎないおこんさんのことを
「おこんどの」と呼ぶのはどうなのかしらと思ったりもしたけれど、
大きくお話の流れを滞らせるほどではないので
目をつぶるとして。(だけど評価は-1で)
最後は磐音さんの桁外れの強さを見せつけるチャンパラシーンが
待ってはいるのだけれど、
普段は脇役の品川さんや笹塚様の活躍が見られたのが
よかった回でした。
やっと帰ってきました
★★★☆☆
話としては普通の展開ですが、シリーズ物でキャラの動向を読みたいのでそれほど期待してません。巻末のあとがきは必要なのかな?発売予定のある読本でも良かったのでは?それとも読本はボツか。
待ってました!磐音さん!
★★★★☆
今回前半は笹塚さん中心の話が長くてちょっと磐音さんの出番が少ないところが★4つですが,台詞や掛け合いがドンドン巧妙になって面白いです。磐音さんの長閑な会話がほっと心を癒してくれます。芸術に何の感慨もなかったり,奥さんに弱かったりする師弟の描写が笑えます。厭世的になりがちな現代社会にも通じる世相の中で,まだまだ捨てたもんじゃないと心が救われ,エネルギーをもらえます。今後発行ペースが遅くなるのがとっても残念ですが,本誌もNHKドラマもずっと続いて欲しいシリーズです。