ロシア人の心の機微・社会的な病理に触れることができる
★★★★★
佐藤優氏が解説に中学1年生の時に読んだと
書いてあるが、その通り容易に読める
ノーベル文学賞受賞者の短編集。
ロシア革命にて赤衛軍の参加し、
旧ソ連の御用作家というイメージのある著者だが、
人間の運命では、スターリン時代に
二次大戦でドイツの捕虜になっただけで
ラーゲル行きにされた、運命を翻弄された
人々がいたことを書いてある。
他の短編においても中立的な視点で
描かれていると感じる。
簡潔な文章の中にこの時代に生きていた
ロシア人の心の機微・社会的な病理に触れることができる。
様々なエッセンスの詰まっている名作であろう。