かっこよければ、それでよし
★★★★☆
3曲めのHold On,I'm Comin'が断然いいですね。これがジャズかフュージョンかなんて、そんなことはどうでもよく、ただ心身ともにのれる曲です。「さあ、行こうか」「OK、せえの、用意、ドン!」と、ハービー・マンのフルートからいきなりフルスロットルでスタートです。やがてドラムとのDUOになりますが、これがまたスリリングです。その後はラリー・コリエルのギターが火を噴き、次いでロイ・エアーズのバイブ、そしてソニー・シャーロックのアナーキーなギターがハイな気分で咆哮する。ただ「かっこええなあ」と、その一言に尽きます。
この曲はR&BのSamと Daveのものなんだそうですが、曲自体もいいのでしょう。
元気の出る音楽です。私は昨年何ヶ月か目覚めの曲に使ってました。朝聞くと、その曲がいつまでも頭の中でなっていました。
この方の志向性の多様さは、、
★★★★☆
H.マン(fl)というアーティストも、私の好きな音楽的な時代背景を語る際に登場する機会の多い人かと思います。
本作は'69年にH.マンがL.コリエル氏(g)、S.シャロック(g)、R.エアーズ(vib)といった個性派アーティストと共にメンフィスに赴き、地元ミュージシャンをバックに作り上げた作品です。
先にも触れましたが、"私の好きな音楽的な時代背景"というのが正に60s末から70sにかけての時代であり、多くの方が承知されているように、ジャズというカテゴリー1つを取り上げても、非常に大きなうねりがあった時代です。
恐らく(^^;、ジャズ・ミュージシャンにカテゴライズされるであろうH.マンですが、この方の志向性の多様さは他の作品を聴くことで良く理解することができます。本作でも、R&Bテイスト豊かに、ある種、ほのぼのとした音を出しています。
とは言え、L.コリエル氏やS.シャロックの存在がその"ほのぼのさ"だけに終始しないアクセントになっているのも事実。
前後作が入手できていない手前、本作での変化を比較する情報が少ないのが個人的に苦しい所ではありますが、何れ、楽しい作品に違いはありません(^^;
#某評論家氏の文章では、「ジャズ入門者が最初に聴いてはいけない」
#プレーヤーとしてH.マンを挙げていました(笑)。
#まぁ、どこまで本気/おちゃらけなのか判りませんが(^^;