本書の大半は数式です。よほど慣れた人でないと、ちんぷんかんぷんの可能性あり。書名は「入門〜」ですが、解説もよく言えば簡潔、はっきりいってほかの書籍などで相当知識を仕入れないと読みこなせないと思います。それとも、私のIQに問題があって、この種の書籍はこれがふつーに入門レベルなんでしょうか？

まず、この本を読むにあたって予め量子理論の基礎知識と現代コンピュータの最小単位であるトランジスタのスイッチング作用、チューリング機械などについて知っておくとより良く読めると思います。
量子コンピュータによってどんなことが起きるのか？ということを知りたい方にはお勧めできません。

量子理論における論理ゲート、量子状態の重ね合わせによる並行計算などを理解するにはもってこいの本といえます。
内容はより実践的で数式を多く取り入れて記載されています。ですので、若干の数学力を要します。

現在、我々の日常生活に浸透し続けるコンピュータは古典力学の原理によって作られたものであり、電子が通しているかどうかを単純な「１」または「２」のパターンで表現している。簡単な重複な作業において、コンピュータは人間より遥かに正確で且つ高速に仕事を完成させる。しかし、このようなコンピュータは複雑な状況における分析力、判断力および実行力が人間よりずっと劣っている。もし、量子コンピュータは多素子の同時演算ができたら、人の脳のメカニズムをシミュレーションして人間のような能力を持つようになろうか？考えただけでも驚いた。