てんこ盛りな面白さ
★★★★☆
次から次へと起こる事件、狙われる恐怖感、追い詰められる緊迫感。
やや強引さはあるものの、次が気になってやめられない、とまらない、という面白さ。
加えて、遺伝子やキメラなど医学的な知識もてんこ盛りで飽きさせない。
少々、読みにくさ等はあるものの、全体的には面白い小説だった。
続編が読みたい、ヒカルに生き続けて欲しい
★★★★★
主人公ヒカルは日本人離れした美貌を誇る検死医。この設定に先ずどぎもを抜かれる。しかし彼女には血の繋がった双子の男のまでいる。彼らはなぜヒカルと暮らしているのか、普通の医者と違った能力を持つと思われる血の秘密は。。。久々に「続編」が読みたいと思うミステリーに出会った。
疲れた・・・
★★★★☆
横溝賞ってなんか説明的な本が多い気がする。
医学的な知識がどっぷり満載なんだけど、そんなの読んでもわからないし。
主人公のキャラは面白かった。でも、サイコメトラーと貞子を混ぜたみたいで
なんだかなあ。最後は何がなんだかわけわからんかったけど、とににかく最後まで読めたから良い作品だったと思う。
けっこうおもしろかった
★★★★☆
冒頭の監察医務院が襲撃される場面では、なんだこのドタバタは! 女性主人公のがさつさには、なんだこのネエチャンは! と思いましたが、速過ぎる展開も、ストーリーが進むうちに描写が落ち着いてきて、幼い双子を世話するあたりからしっとりとした情感も出てきます。図式的にしか描かれない登場人物がいる一方で、病気の子を抱えた警視庁外事1課の捜査官の苦悩などは比較的ていねいに描かれており、共感できる場面もありました。遺伝子治療についての専門的な知識や技術も紹介されています。
しかし、風呂敷を広げすぎて謎が錯綜し、その結末を最後に無理やりつけようとして強引な説明に陥り、少し興をそがれます。
でも、最初と最後に少し目をつむれば、楽しめるエンターテインメント小説だと思います。
乱雑だけど最後まで読ませる
★★★☆☆
第27回横溝正史ミステリー大賞大賞受賞作。
読み始めたら展開は速いんだけど、徐々に読みにくくなる。
視点が統一されてないのと、けっこう説明が多いのだ。
この乱雑な感じは、ラジオのチューナーが合わなくて雑音が混入する感覚に似ている。
それでも最後まで読めるのは、主人公神ヒカルが抱える遺伝病の結末が気になるからだ。
作品が乱雑になっても読み進めることが出来るもう1つの理由は、登場人物が皆マンガみたいな美しい外見なのも大きい。現実的でない登場人物たちが動き回るからこそ多少の乱雑さも受け入れてしまうのだ。しかしながら読み終わった後、充足感は無い。納得があるだけだ。