夢のスーパートリオ!?ってワケではないですが・・
★★★★☆
Reuben Wilson(org)
Bernard Purdie(d)
Grant Green,Jr.(g)
Special guest:Jerry Jemmott(b)
グリーンにJrが付かないヴァージョンの面子は恐らく実現していなかったものと思われますが
その息子がこうして大看板のグルーヴマスター2人と名を連ねられるとは何たる果報者!?
でもちゃんと父親への敬意を込めて、My Father's Songなんていう
メロウなオリジナル曲を提供しているあたりが泣かせるじゃないですか!
でも恐らくミュージシャンとしての影響は直接十分には受けられずして他界してしまった父親よりも
きっと多くを身近に学んだであろうメルビンスパークスのスタイルにどちらかというと近いものを感じさせる演奏です。
しかしメルビンほどぐいぐい突っ走ってくれないし、
メロディの歌いっぷりがイマイチ平板で説得力がない感じかも。
なんて思ったところへEverydayと歌い始めたのは誰!?
まさかリューベンさん??
間奏でベンソンばりの歌い弾きが出てきてこのJr.の仕業であったことが判明。
荒削りな歌いっぷりながら暖かみがある声はつのだ☆ひろみたいです。
本作はその名義からオルガントリオ作品かと思わせますが
実は上記のようにゲストという形でベーシストの名があって
一部参加なのかと思えばほとんど全面的に弾いております。
その分負担の軽くなったリューベンの弾くソロはいつになく流麗で軽やかです。
そして何と言っても今回1番の輝きを放っていたのはプリティーパーディー。
名実共にスーパーグルーヴドラマーなので当然と言えば当然ですが、
個人的にはこの人はけっこう作品によってムラがあるという印象で、
終始無難なプレイで通して、後からクレジットを見て「そうだったの!?」
なんてことがけっこうあったりして・・
しかし本作ではパーディー節と言うべきシンバルやハイハットの小技もたっぷり炸裂!
この時既に67歳とはとても思えないパワフルなプレイでグルーヴしまくりです。
今この若きサラブレットギタリストに望むべくは、プレイの内容ではなく
むしろ御大2人が元気なうちにどうにかこの日本へ連れて来て演奏を披露してくれ!!
ってことしかありませんな。