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変幻自在!! 窪田流3三角戦法 (マイコミ将棋BOOKS)

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 毎日コミュニケーションズ
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著者の好みが強く出ている印象 ★★★★☆
プロ棋界では、将棋は統計上先手が少しだけ有利と言われていますが、2008年度のプロ公式戦では初めて後手が勝ち越しました。
その快挙の原動力となったのがこの戦法です。

かつて、名著「島ノート」の最初に「鬼殺し向かい飛車」として同様の序盤戦術が紹介されていましたが、本書ではそれを振り飛車に特化してより深く掘り下げ、一冊の本に仕立て上げています。

内容は、この形の定番である向かい飛車(角交換型と角交換保留型の両方)を中心に、四間飛車、向かい飛車から中飛車、向かい飛車から三間飛車への振り直しについて書かれています。
特に角交換向かい飛車では、ゴキゲン中飛車でも登場する「△2五桂ポン」についての記述が詳細を極めています。
中飛車と三間飛車は序盤の駒組みをある程度限定して書かれており、まるで対居飛車穴熊のために用意されているかのようです。

一方で、四間飛車では「立石流を目指す」という著者の好みが強く出ており、プロ公式戦で見かける、ここから向かい飛車に振り直す将棋には全く触れられていません。
また、居玉のまま左右の金を飛車の所に持って行く指し回しも、研究していないと簡単に指せるものではないと思います。
この形における四間飛車は、多くは先手が向かい飛車対策を取った場合に振られることが多いので、もっと様々な変化を知りたい人は多いのではないでしょうか。

プロ棋界での、この戦法の流行はまだ当面続くと思われます。
本書で勉強して、後手番での新しい戦術にされてもいいでしょうし、プロ公式戦観戦のお供にされてもいいかもしれません。
もう少し戦形を絞り込めばもっとよかった。 ★★★★☆
4手目△33角戦法は、相手の出方によっていろんな戦形に変化しますが
居飛車に変化する分を省略した振り飛車編の解説書です。

序章の△33角の狙いと第1章の向かい飛車編は非常にうまくまとめられています。
この形で興味深いのは△25桂と居飛車の歩をぱくりと食う手が成立する場合と
成立しない場合をうまく解説してくれています。

このあたりをもう少しページをさいて解説していただければもっと興味本になると
思います。

振り飛車全体を網羅しようとしたため先手が角道を止める場合と交換する場合やいろんな
バリエーションの解説になってしまいました。

第2章の四間飛車編は、アマチュアにもなじみ深い立石流ですが、ここで先手が▲77角と
自陣角を打って立石流を拒否した場合の解説に終始していますが、窪田流の金2枚を左翼に
持ってくる陣形は、なかなかアマチュアにはなじめそうもないような気がしました。

個人的な感じでは、向かい飛車編と四間飛車編にしぼって四間飛車は、立石流になった場合の
進め方も解説した方がアマチュアにはありがたかったような気がします。
(立石流は、有力ながら詳しく解説した著作はほとんどない)

時には乱戦も ★★★★☆
振り飛車党にとって四間飛車は指し慣れており、安心して指せるという利点はあります。
しかし、それは相手にとっても同じであって、大体の場合隅々まで対応が行き届いており、どうしても定跡形の戦い、すなわち、知っているか知らないかの戦いとなることが多いと思います。

定跡に縛られず自由に指したいと思われる方、時には乱戦もと思われる方には、一読をお勧めします。
よくプロの将棋でも見かける、桂馬のただ捨て戦法などについても、詳しく書かれていますので、その狙いや意味がよく分るかと思います。

本書では、33角戦法の四間飛車についても記載されていますが、これはいかにも窪田流といった感じの金上がりで、アマチュアには指しにくいのではないでしょうか?
個人的には、33角戦法には、向かい飛車が一番合うように思いました。