第九夜、もっとも恐ろしかった話は「中学の同級生」。なんだかわからないが、これを読んだ時、暑い駅のホームで鳥肌がたった。
今回は、「き」をテーマに置き全99話が収録されています。
「き」といっても、気・奇・鬼・喜・祈・危・忌・帰・記と様々な意味を持った字が当てられています。
これだけ見ても、その多様さと、内容が伝わってくるようです。
各章は、細かい文章で完結にまとめられ、テンポのよさを生み出し、毎回、ついつい禁断のカバーをはずして、禁則の百物語を完成させてしまう要素をはらんでいます。
著者も書き記すように今回の巻は、内容が充実しています。鳥肌の立つもの、狐につままれたように感じるもの、感慨を覚えるもの・・・etc
ついに、次巻第10夜で最終巻を迎えるとのことですが、携帯サイトの開設、TVドラマ、映画と、耳袋の世界は今後もつづいていくことと願います。