ここでは3人の名人が寛いでジャズ語で語り合った。主役はもちろんミルト。バラードでもブルースでも自在にその名人芸を披露する。ギターは随所で応答し、密やかさを演出する。もっとレイ・ブラウンが出てくるかと思ったが、彼はダシのように陰に隠れつつ旨味を出している。
ハイライトは「ブルー・ボッサ」や「ウェイヴ」だろうが、「ムーン・グロウ」の親密な語り合いも楽しい。噛むほどに味の出るするめのような好盤。