谷沢永一は、静かに語り始めます。わが国の歴史上の人物を取り上げて、成功者の条件を箇条書きで「はい、どうぞ」と読者の目の前に鮮やかに差し出します。あの坂本龍馬についても、「龍馬の先見性はオリジナルなものではなく、才能のある人、何事かを為し得る人をきちんと見定め、そういう人物に近づいて栄養分を吸収していた結果である。」と言われれば、歩むべき生き筋が目の前にパッと現れ、「よし俺も」と自信が湧くというものです。人間とは何かということを知ることが、成功につながるのですね。この人間力を読んでいると、ヨーダと向き合うルーク・スカイウオーカーの姿を自分に重ねてしまいます。