生まれ変わる前の悪あがきを、見るべし。
★★★★☆
屈木頑之助が山籠りをしている中、自分の姿が湖面に映った、その瞬間。
なんと、美少年ではないか!
自我の妄念が屈木の視覚を歪め、彼の狂気を的確に映し出したのだ。
狂気に囚われながらも、彼は成長する。
自分の身体的な欠点を活用し、独特の必殺剣法を編み出したのだ。
この物語の登場人物たちは、一様に屈折している。
歪んだ精神状態にある。
彼らは、己の力量の現実と身の程知らずの欲望の落差に、
愕然とし、悪あがきを続けるのだ。
その中で、彼らは成長する。
成長のキッカケ、プロセスにおいては、その姿は決して、
美しく見えるものではないのだ。
蝶に生まれ変わる前の蛹のようなものだろう。
悪あがきをする彼らを失笑するのか、
身につまされるのか、
読む者の今までの生き方で、この物語の感じ方も変わってくるのだろう。
第12巻が待ち遠しい・・・
★★★☆☆
2009年の年頭にあたり、これまでの11巻を大人買いして一気に読みました。面白くわった。
しかし、どうして本巻は屈木頑之助と千加の話なのでしょうか。タメというには、どうも理解ができない・・・ 第12巻は3月発売なのでしょうか。待ち遠しいです。(これまで三重の内面心理がどのようになっているのか、理解の手立てとなるような具体的な描写が余りなかったような気もしますので、この辺りも解明されていくのでしょうか。)
ガマですかぃ!!
★★★☆☆
屈木頑之助の天地逆転の剣法…たしかに面白いし彼の御前試合も見たいのですが、
そんなものよりも今は伊良子v.s.藤木の決着が早く見たい!!!
次の巻ではがま剣法は次のハナシの繋ぎ程度にして、とにかく無明逆流れ編の決着に物語の方向を修正してほしいです。
蟇蛙かわいそう…なのか?
★★★★☆
容貌が醜い屈木頑之助。女性剣士と結ばれたいがために
空中に放り投げた兜を一刀両断する技をマスターする。
披露しようとするも悲惨な目に遭います。
そこからはかなり狂った展開です。頑之助は女性に近づく男を斬りに斬りまくります。
彼の思い込みの激しさはすさまじいものがあり、
その女性の人間離れしたところを見て勝手に自分が婿にふさわしいと思うようになります。
まあ、その際天井から他人の秘め事を覗いている時点で変態度も上昇、
決して結ばれることはないだろうと思うのですが…。
ここまで描いて物語にしっかり絡まなかったらおかしいです。
藤木と伊良子どちらと戦うのか分かりませんが、単なる当て馬で終わらせず
激闘を期待しています。(11巻ではこの二人少ししか出てきません。少し残念。)
がまがメイン
★★★★☆
この巻はがま剣法の屈木という人物がメインです。この人物が好きになった女剣士と結婚した男を殺していく話です。
伊良子と違いかなり不細工な顔なので、食事時やお菓子を食べながら読むと気分が悪くなるのでやめましょう。なにせ人を襲うときにう○こまでする人物なので。