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俳句 (講談社学術文庫 (631))

価格: ¥1,418
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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俳句は理詰めが必要? ★★★★★
俳句は文芸の中でもユニークだ。他の分野に比べると、有名な作者に理科系の人が以外に多い。最小の詩形ということが、美意識と論理性の共存をより顕著にするせいだろうか。 たった五七五の字数では長々と一人感慨に耽ってはいられない。きちんとした戦略がいる。著者によれば、それは具象化に徹することだという。 初心者はとくに、具象名詞と動詞以外使ってはいけない。 形容詞と副詞は上達したあとだ。例えば、美しい、悲しい、さびしい、といってしまっては作者の心情の表現にはなっても作者が感じたものを読者が同じように感じる役には立たないからだ。自分がなぜそう感じたのかその原因になるものを提示し、読者に同じような印象を想起させる。そのためにはその原因は何か極めて具象的なものでなければならない。 提示された物、事が読者に意図したもの、意図した以上のものを連想させるかが大事なことのようだ。これは、正岡子規のいう「写生」とおなじことなのだろうか。これでは書き流せない。 効果を計って一字一句綿密に推敲が必要なのだろう。著者が最良の一例としてあげているのが、蛇笏の次の句である。「黒がねの秋の風鈴なりにけり」。確かに名詞と動詞のみ。

初心者向けの解説としてきわめて理詰めで分かりやすい。 初心者のだめ句の事例も沢山分類して解説してある。