『鮫肌男と桃尻女』で日本映画界にポップ・カルチュアな映像センスをおくり込み、若者層を中心に好評を得た石井克人監督の長編劇映画第2作。とある郊外のうらぶれたホテルに、組から盗んだ2億円の入ったトランクを隠すため現れた青年シュンイチロウ。しかし、そんな彼に元カノジョや彼女の今カレ、さらにはノゾキを趣味とするキャプテン・バナナと名乗る中年などが絡み合い…。
もはやストーリーなどどうでもいいといった風情で、とにもかくにも前作以上にポップなビジュアルを見せ込むことに腐心している脱力系新感覚コメディ。永瀬正敏、浅野忠信といった当世人気スターの競演もさながら、永遠の不良スター原田芳雄がノゾキ魔とは…といったキャスティングが、妙に映像とマッチしており、またまた渋谷を中心にクリーンヒットを飛ばす結果となった。(的田也寸志)
インタビューで少しわかってきたカナ
★★★★☆
「茶の味」から観てしまったので、この監督の作風ていうのが未だ良くわかってなかったんですけど、この本編とインタビューを観て少しわかってきたような気がしています。
「面白く無い映画を観せられるとなんでこんな映画撮っちゃうのか理解できないことがある。コンテを書いて面白いかどうか先ずわかるじゃない。」っていうのとか「役者がコンテ通りにやらなかったら、それは勝算があってやってるんで活かします。」とかの言葉を聞いてなるほどと思った次第。
正に面白がって作ったんだと思う。役者もノッてるよね。
実際面白いし・・・だけどこれはなんだろう?アクションでもないしクライムムービーでもないし、やっぱりコメディなのかな?
実際にアニメも使われてますけどアニメっぽいですよね。
まあ最後のオチも含めてくだらないったらありゃしないけど、やっぱこの人の感覚好きだなあ。
ポップで良い
★★★★☆
私がこの作品中で最も感動したのはオープニングです。(「泣ける」ではなく「凄い」という意味で)
アニメーションと実写が融合していてカッコイイです。
主線が太くて、キャラクターもポップな感じでアメコミ風。
観ていて楽しいです。
本編は、ストーリーが無理矢理まとめられているのが気になりますが、ギャグが面白いからいいか。という感じです。シュールなギャグなので、勢いの良い漫才が好きな方は笑えないかもしれません。
基本時にギャグですが、一部ちょっと泣けます。
天才石井克人監督がすべった瞬間
★★★★☆
『鮫肌男と桃尻女』よりおもしろく『茶の味』に近づけるくらいの位置の笑いを期待してたのですが
でもやっぱおもしろいのはおもしろいんですけどね
鮫肌で不動の地位を確立した成功からの自信からくる貪欲さの欠けがこの作品で、自分を見つめ直して原点復帰したのが『茶の味』という表現がBESTだろう
だがオロナミンの看板しかり戦車のプラモしかりオタクネタをやらせてこの監督の右にでる者はまずいないだろう
オタクネタは鮫からパーティーにひきつぎ、うんこネタはパーティーから茶にひきつぎ・・
なんかやっぱしおもしろいわこの人
笑う
★★★★☆
いや~、シリアスになりがちな邦画でこんなに笑える作品があったなんて。原田芳雄さんが、まさかこんな役をやるなんて(観てのお楽しみ)。 永瀬さん、いい味出してるしねー。浅野さんファンなのですが、彼の演技もなかなかの見ものです。ストレス解消にはもってこいですよ、この映画。何も考えずに菓子でもつまみながら観るのが最高じゃないかな。必要でしょう、こういう陽気な作品も。
原田芳雄がコスプレ!?
★★★★☆
出演者が豪華なところにつられて観ました。あまりにもくだらなすぎて(良い意味で)笑った!特に浅野忠信と原田芳雄。この2人のシーンは笑えた。大人の男2人がまるで子供の様に遊んだり、ちょっとした相手の言葉ですねたり、けんかしたり、面白いもの見させてもらった。この映画、この2人のシーンだけでも観る価値ありかも。それにしても、浅野忠信ってすごいなあ。イイ男なのに、こんなのぞき病(?)のオタクな青年をあっさり、違和感なく、すんなりコミカルに演じてしまうなんて、すばらしい。楽しませてもらいました。