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再生の箱 トクソウ事件ファイル(2) (講談社ノベルス)

価格: ¥1,008
カテゴリ: 新書
ブランド: 講談社
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難しいテーマ扱った良作 ★★★★☆
 前作『破滅の箱』に続く、箱セットの後編にして完結編です。
「破滅」のキイパーソンだった黒崎は死によって物語の後ろ側へと下がり、三樹子とキアラのヒロイン二人が物語をぐいぐい引っ張るようになります。

「再生」で描かれるのは、娯楽作として扱うには余りにも重いテーマ。
 正義とはなにか? 悪とはなにか? 悪を罰することは、果たして正義なのか? 法と正義とはイコールか?

 難しいテーマを扱ったために、「再生」は「破滅」よりもテンポも遅く、やや重い展開になっています。
 しかし、登場人物のぶっとんだキャラクターのおかげで、このテーマにしては娯楽性を保持したままで、物語は展開します。ぎりぎり娯楽として成立しているのです。
 とうていハッピーエンドとは言えない結末でありながら、カタルシスのある、意外なまでにさわやかな作品にしあがった意欲作です。
牧野修氏版警察小説 ★★★★☆
独自の造語を用いた異世界を創造することも多い牧野氏
今作は、そういった手法やオカルトを封印し、警察小説に徹している(?)

トクソウ事件ファイル完結編


「割れ窓」理論を奇妙な方向へ発展させたような「環境=脳」理論
この理論を用い「地獄の季節」を生み出した前作

それから2年が過ぎ・・・
全国的に治安は、以前に比べても格段に良くなった

世界は再生に向かっているのか?
統計操作なのか?
それとも、更なる悪が雌伏しているのか?