インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

適応の条件 (講談社現代新書 300)

価格: ¥735
カテゴリ: 新書
ブランド: 講談社
Amazon.co.jpで確認
日本という国が持つ偉大なる特徴 ★★★★☆
本書は、日本及び日本人が、国際社会に於いて適応するために必要となる資質を、メンタリティとシステムの観点から解説した本です。

著者は海外生活が長く、日本人が外国人と適応するためのハードルの高さや、そこで発生する軋轢の本質をかなり深いレベルで理解しています。
これらのほとんどは、現代に於いても変わることなく、日本人のDNAとして脈々と受け継がれているように思います。

しかし、個人的には、このようなメンタリティとシステムこそが、日本及び日本人が誇るべきアイデンティティであり、資質とも言えるのではないか、と読んでいるうちに感じました。

日本社会と外国社会との違いについて、必ずしも日本時の方が、「適応」しなければならないわけでも無く、その中には本書に紹介されているように、外国人が驚くような美しい点もあるのだ、という公平な視点が必要なのだろうと思いました。
国際交流にあたって一読すべき本 ★★★★★
 「縦社会の人間関係」、「縦社会の力学」、と並ぶ三部作の二作目である。異なる文化に接した時に生じる「カルチャーショック」について、日本社会の特徴から説明している。4年ほど前から、フランス、イギリス、アメリカ、インドのエンジニアと仕事をする機会が増えたので、興味を持って読んでみたが、「縦社会の人間関係」、同様、読みやすく、分かりやすく、共感する内容である。

 日本人は単一民族であり、他の社会システムと交流する機会が殆どないため、カルチャーショックが激しい。それは、日本人の中にある、進んでいる/遅れているという先入観、日本文化に対する「真の自信」のなさ、などに起因している。そして、過度の日本文化への逃避や現地社会への逃避を起こしてしまう。そこには、異なった文化/社会システムを「ただ違っているだけである」と認め、「尊重すべきものである」という基本的な態度が無いためである。

 昔から日本人が外国に出かけていくケースは多くあったが、「必要なものを持って帰るだけ」、「現地のシステムを受け入れず、日本的システムを押し付けて反発を受ける」という、真の国際交流とは程遠い状況がくり返されている。そこには、日本社会における「縦の原理」による人間関係(その中での順序:通常は年功序列、が重要な縦社会)と「連続の思考」によるウチとソトの関係(物事をはっきりさせないウチとソトに対する無関心)が作用している。

 本書は30年以上前の1972年に初版が発行されたが、現在の国際交流における日本人の反応、は変わらないようである。これは、日本社会の中においても、「論理よりも感情が優先する状況」、「違いを認めず自分が正しいという価値観」、が幅を利かしていることを考えると、著者の考察は日本社会の本質を捉えたものだと思う。

異文化の受容 ★★★★☆
■初版は1972年といささか古いが、内容は21世紀の現在にも通じている。
現在、北米に滞在している日本人として非常に興味深く読ませてもらった。
著者のシステムに対する考察は大枠において現在でも有効である。
悲しいかな、著者が描いたほぼ全てのタイプの海外在留邦人は相変わらず存在している。

■やれやれ。

読みやすい。 ★★★★★
タテ社会の人間関係に比べ、文体が平易で読みやすいです。数多くの事例に基づいたアプローチで、読者にも分かり易くなってます。例えば、考え方の根本から全く違うインド人との間に起こった日本人雇用者の摩擦などが例としてあげられてます。約三十年前に書かれた本ですが全く時代遅れを感じさせません。というのは、それだけ、諸文化の持っているシステムというのは変わりにくいため、今読んでも、十分通用するものとなっているのでしょう。異文化コミュニケーションに苦しんでる人は、とても興味の持てる著作だと思います。