会社は全て株主・オーナーだけのモノでよいのか?
★★★★★
上巻からの続き。
下巻ではオーナー(企業所有者)との対決を通して、
オーナーの本当の姿(人間の業)を炙りだしている。
対決では、主人公の直球に対し本心を露にするオーナーの言、
「お前が従弟でなければ警察に突き出してやりたいぐらいだ、
俺の財産を奪う権利はお前にはない。俺の財産の処分は俺が決める」
いままで俺なんて言葉を使うことがなかったオーナーが本心をブチマケル。
それらの試練を通して、主人公は最後に本物の流通革命に辿り着く。
先人が築き上げたインフラ、法律、商習慣を少ない税負担で利用し、
親や自治体が数千万円も投資して育てあげた若者を感謝することなく雇用する、
会社は全て株主・オーナーだけのモノのでよいのか?
一番貢献している従業員やお客様はまったく無関係なのか?
本書発刊より25年経ったが、今でもこの問い掛けは放置されたままである、
オーナーと従業員のより良い関係を本書より考えて頂きたい。
それから著者にはM&Aされた経験がないので続編は出せないかもしれないが、
ご一考頂きたい。
本質を突きリアリティ迫る作品を出された著者に感謝。