血が騒ぐ1枚。
★★★★★
30歳を過ぎても本能に逆らえない日がごく稀にやって来る。普段は飲まなくなった酒を無性に飲みたくなり、聴きたくなるのはこのアルバムだ!メタルもハードコアもめっきり御無沙汰であるが、生涯一番聴き込んだ作品はコレだろう。本当に凄まじい…!ジャケが如く眼から稲妻級の衝撃である。初めて聴き終えた後、あまりの衝撃に耳の魂を奪われたかのように内容が思い出せなかったほどである。少なくとも当時20歳そこそこの俺にはメガ・ストライクな一撃だったし、このバンドと心中する覚悟すらあった!しかし昔聴き込んだアルバムでも、時が経つと色褪せるということが往々にしてある。ところがこのアルバムは10年経っても全くインパクトそのままだ。本当に素晴らしい!発表当時メタルとハードコアのクロスオーバーが各地で勃発していたが、このアルバムを超える破壊力はなかった。中心メンバーのロブ・フリン(Vo&G)は元VIO-LENCEで活動していたスラッシュ畑の人間。しかし本作品のみで脱退してしまうドラマーのクリス・コントスは元ATTITUDE ADJUSTMENTというハードコア畑の人間。セカンド以降にはない絶妙なバランス感覚がある。その後メンバー交代を繰り返しメタル寄りになってゆき、バンドは失速。この頃がもっとも最高にバンド自体が疾走していた。30歳を過ぎた今ではクラシック以外なんでも聴くようになったが、このアルバムは生涯ベスト10に入るラウド系の代表。俺が死んだら本気で一緒に棺に入れて欲しいアルバムだ。