知られざる昔話
★★★☆☆
7つの昔話が収められています。
タイトルが同じでも、市販されている絵本の内容と異なる物もあります。
その理由はあとがきに書かれていました。
文学作品風の文章なので、読書に慣れていないととっつき難いかと。
が、学校の歴史の授業で得られる程度の知識があれば親しみが湧くでしょうね。
あと、どの作品でも見られる共通の雰囲気。
取り合えずは神頼み。けど、自分で出来ること、するべきことも確実に行う。
他力本願と断言出来ないその姿勢に、私は妙な気分になりました。
「一寸法師」:絵本でよく見る内容と一部異なります。子供には見せられませんね。
「浦島太郎」:これも、絵本でよく見る内容と一部異なりますが違いは些細。
「鉢かづき」:今わの際の母の思いやりで娘が苦労する話。お母さん、鉢をかぶせるんですよ。
勿論、とれません。
見た目がそんななので化け物扱いされますが、鉢かづきは最後まで良い娘です。
「唐糸そうし」:源頼朝の暗殺を企て囚われた女の娘が、母を見つけ救い出す話。
「梵天国」:最高権力者の横恋慕に振り回された夫婦の話。
「酒呑童子」:騙まし討ちの勇者達。
「福富長者物語」:身の程を知らないことや嫉妬心は敵! と言う事らしいです。