日本編第3段
★★★★★
ここのところ日本編が続いていますが、その第3段。日本国内にいても、世界の動きとは無関係ではいられない、とまた思い知らされます。ロケット開発にかかるアメリカのエゴ、そしてそのために起こる、開発者達の悲劇が描かれます。とてもハッピー・エンドとは言えませんが、ラストは、ちょっと救われた気持ちになります。
1巻完結なので、これまでの国外編ほどの重厚さにやや欠けるのが難点かな。でも、相変わらずの一気読みでした。余談ですが、巻末の両作者のエッセイも、いつものことながら秀逸。赤名氏の「真っ黒なサーファー・ホステスのスナック」を読んで、種子島に行きたくなりました(笑)。上條刑事のものすごいヤッパ傷のエピソードは、いつ描かれるのかな?