あと、後半の座談会等。キャラクターは確かに作者さんの心を表現するためにいます。
てか、そういう意味でいるようなものです。
しかし、今巻では、それがあまり良い意味で使われておらず、ハッキリ言って、キャラクターが台無しだと思いました。
それが、非常に悲しいです‥。
キャラクター達が、一巻の頃とくらべると‥、泣きたくなりますね‥。
何があっても、めげず、のびのびしていて、時に死地に立たされても、怯えや恐怖を皆で補い、助け合って行く、そういった感覚のストーリーだった筈なのに、どんどん汚れていって、なんというか、とうとう作者の地が出たな、ってかんじです‥。
まだ彼等は若いのです。
そんな彼等が、いくら悪徳政治家を相手にしていたからといって、あのようなネチネチした発言をするでしょうか。
もっと、若さという、その良さを考えて、作品を作って頂きたいものです‥。
今まで余くんが見ていた天界の夢では神仙らしい言動だった4竜王ですが、この巻では「やっぱり竜堂4兄弟だ」と思わせます。ちゃんと4人出てますが4竜王たちの性格や言動はまさしくあの4兄弟。その上で歴史的人物たちと竜王たちとをうまく絡めたストーリー展開になっています。もちろんアクションもあり。ただやはり外伝風の感は否めません。牛種の正体などはまだまだ謎のままです。
話とは違いますが、CLAMPさんのイラストが少し変わってます。今までは細くて直線的な線だったのが、極細の筆ペンで描いたような、曲線的な線が多くなっています。4兄弟の顔(特に年長組)も微妙に変わってます。私個人としては前の絵が好きだったので、それが残念。これが時代背景を意識してのことなのかどうかは分かりませんが、インターバルが長かったので画風が変わった、と考えるのが自然かもしれません。
基本的に歴史を知らなくても充分面白いつくりになっていますが、知っているとなお一層面白いと思います。相変わらず読ませる文章と、勉強になる描写、キャラが魅力。ただ舞台の設定上、どこか説明じみた文が多くなっているのは問題と言えば問題かも知れません。