女性ファッション誌に掲載されていたということもあり、
主に女性に読まれることが意識された内容、構成である気もするが、
それでもこの人の文章には、実感のこもった確信にふれるような言葉があって、
的確な表現でのブレない女性論が、気軽にたのしめます。

かつてテレビで藤代冥砂の密着取材ものをみた。有名な女優からこの著者に撮ってもらいたいと希望する人が多いというようなことであった。
いい写真は技術だけでは撮れない、女性写真は特にその人柄と長所短所を見抜き一瞬をとらえる作業でもあるように思える。この本は藤代冥砂の女性論ではあるが、写真家の経験を生かした女性論というよりも元々そういう視点をもっていた男性の女性論として読めた。
ずるい女、やわらかい女子、おとなしい女子、かしこい女子、、、と並んでいる。