憧れの生活。
★★★★★
マニアには程遠いのだが、自分自身にも好きな作家の作品はオリジナルの単行本を持っていても文庫本や新装版を買わずにはいられないという嗜好があるので、喜国氏の生活は憧れに近いものがある。実にうらやましい。
このエッセイがおもしろいのは、蒐めても読まない古本を買うという行為にはまっている自分をおもしろがる、という視点があるからなのだろう。だから、読者(自分)は彼を羨ましいと思いつつ、微笑ましいとも感じたのだと思う。
表紙に惹かれなんとなく購入したのだが、当たり!の一冊だった。
すんげぇ熱気、イキオイ、おっしゃー!の一冊。
★★★★★
失礼ながら喜国氏のマンガはやらしいのしか知らずに、まったくキライでした。すいません。
で、その喜国氏の本ってんで最初はかなり信用していなかった。
でも、タイトルとカバーに惹かれて手に取る。中をチラ見する。
ちょっとだけ立ち読み・・のつもりがかなり進んでしまい、これならと、
今度は自信を持って手に取ってレジへ。
そうして、がん読み。面白い!
あたしも本が好きという点ではかなり胸を張れるけど、マニアになにかに凝るわけではないので、
この一種偏執狂のような熱気が面白くてしかたなかった。
へぇ、そうなんだ、横溝正史の文庫本、確かにいろいろなバージョンがあるけど、
それをわざわざ集めようと思う人なんているんだ!
本をきちんと収めたい、だいたいでいいじゃん・・えっ、ゼッタイいやなの?なにその心理?
ハヤカワ・ポケットミステリってそんなに出ているの?
コレクターってそんなとこまで気にするの?
自分がスルーしていることを大事だと思う人もいるってのが最高に面白い。
いや、いい本だった。
かるーく向こうの世界を見たい本好きのあなた、必見です。
古書好きなら楽しめます!
★★★★★
古本マニアとまではいかなくても、時々古書店に寄るのが楽しみな人、古書の目録買いやネット注文を時にするという程度の人(私がそうです)なら面白く読めると思います。
電車の中で読んでいて、しばしば笑いをこらえるのに苦労しました。
単行本の発売を知らず、買えなかったのが残念ですが、この文庫版には文藝春秋に載った鼎談なども収録されており、これはこれでよし。
マニアと呼ばれる人は、やっぱりどこかヘン!
★★★★☆
凝りに凝った装丁のせいで、高額だった単行本と
違い、気楽に内容だけを楽しむなら文庫本でも
いいと思います。
本好きの貴方!そう、貴方の事です!貴方ならニヤリとする
エピソードが満載です。
古本収集にはまりそうです
★★★★★
キクニさんのマンガは昔読んだ事がありましたが、そのキクニさんが古本収集にはまっているとは知りませんでした。
ディープなマニアの世界ですが、オタクっぽくなく、古本をめぐる人々の様子を書いたエッセイとして楽しめます。
また本好きの方にも本箱の作り方、豆本の作り方なども書かれていて、楽しめます。
とにかく、久々にお薦めの1冊です。