内容的にはシングルカットされた③⑧⑯や⑲はとてもよかった。
昔の曲はあまり知らないのだが、このアルバムのおかげで昔のスヌープはどんな曲を歌っていたのか知りたくなった。
・・・・・・ところが、やはり大したことはなかった。
やはりキレが無い。
なるほど、世評の一致するように、スヌープの作品群の第2位に位置する佳作だ。
ベテラン・ラッパー、スヌープの繰り出した自己ベスト更新ならぬ、自己ベストツーのフック。
肩のこらないリラックスできる楽曲が並ぶ。だが同時に、玉石混交の感も・・・・・・
つまり、この「ナンバー2」には、それほどの価値はないのだった。
これよりも、もっと良い HIP HOPアルバムはいくらでもある。
また、あくまでR&B向きのネプチューンズのラップ方面の楽曲制作の才能はたいしたものではないことも確認できる。
ことさらHIP HOPを目指そうとするから、失敗するのだ。
本領である「前衛的で奇怪なR&B」を作ろうと心がけるべきである。
そこにスヌープが乗ればいいだけのこと。
結局、5曲目のウォリン・キャンベル(これまたブランディ、XCAPEなど、R&B向けのプロデューサー)が、全曲中1番光る曲を作っているが、どうやらこの辺りに、スヌープのネクスト・ステップへのカギが隠されていそうである。