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長い腕 (角川文庫)

価格: ¥620
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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   新人作家の登竜門たる、第21回横溝正史ミステリ大賞を受賞した話題作である。ゲーム製作会社に勤務する主人公は音楽と読書、そして孤独を愛する女性。現在の仕事に大きな不満はないが、同じ場所に居続けることを好まないため、会社を辞めしばらく故郷・愛媛県の小さな町に帰省しようとしている。ところが同僚の変死事件と、故郷の町で起きた女子中学生による殺人事件とに共通のキーワード「ケイジロウ」を発見し、調査を始めることに…。

   著者は現在ゲーム製作会社に勤務する現役のサラリーマン。本書の主人公も同業者で、作中にもゲーム業界の過酷な労働環境やゲーム開発の裏話が織り込まれている。また「ネットストーキング」「盗聴」「無差別暴力」など現代の恐怖を象徴する事件も作中には多発するのだが、それぞれに理にかなった解決策が提示されているため、中途半端なハウツー本より役に立ってしまう。

   北村薫、宮部みゆきら稀代のストーリーテラーに選ばれた作品にふさわしく、魅力的な謎と、巧妙な伏線、徐々に高まる緊迫感とで読者を飽きさせないのはもちろんだが、特筆すべきは主人公の造型である。冷静に、ときには大胆にトラブルを処理し、的確な推理で調査を進めていくこの女性は、いわゆる「男性作家の描く男勝りのヒロイン」とは明らかに一線を画している。まず「人間」としての自分があり、男性にも対抗したり媚びたりはしないのだ。「また魅力的なヒロインが誕生した」などと紋切り型の賛辞で済ませてはいけないだろう。(工藤 渉)

可もなく不可もなく ★★★☆☆
せっかく面白い内容だったのに、途中で間延びするシーンがいくつかありました。
3分の2ぐらいのボリュームがちょうど良かったのではないでしょうか。
最後の映像化を意識したような展開はちょっと興醒め。
タイトルの付け方にも注目! ★★★★☆
面白い!
中盤からのテンポの良さは壮快。
ところで、なぜ『長い腕』というタイトルを付けたか。
ある意味比喩的な表現ではあるけれど、この辺を読み終えて解釈すると、読破したものだけに味わえるおもしろさを見つけられると思います。

後半、鳥肌がたった。 ★★★★☆
京都への日帰り出張の戻りの新幹線の中で読もうと、暇つぶし用に買った一冊。お弁当を買うのに時間をかけすぎて(日本の駅弁はすばらしい。目移りしました。)本屋に飛び込んで、帯をみて適当に買ったのですが、

  「おもしろい」

というか、お得な感じがしました。というのも、散々迷いに迷って買った一冊が駄作、ってのが最近よくある。

内容は、主人公の身の周りで起きた殺人事件を調べていくうちに、自分の過去、自分の故郷の遠い過去と深くつながり、復習劇ともなんともいえないような結末を迎えます。ストーリの展開に無駄がなく、過去と現在の橋渡しをしながら読者の興味を引き込むスタイルは、横溝正史を彷彿させます。(この本自体、横溝正史賞をとっているのは大納得)
読み進めるにつれて、個々の出来事のつながりがある程度予測できるようになるのですが、ネタがわかったときに、

  「ぞくぞくっ」

と鳥肌がたちました。論理的に、こわっ、って感じが伝わってきます。

あえて、不満をいうとすれば、もう少し厚みというか、深みがあってもいいんじゃないかなあ。とにかく、贅肉の少ない本で、前半で書かれていたことすべてが、後半の複線になってます。もう少し無駄を増やして、厚い、重々しいスタイルにしてもいいかなと。

いずれにせよ、おすすめです☆
読んで損はない。 ★★★★☆
 主人公は行動力があり魅力的な女性で、文章も読みやすい。前半から中盤にかけて起きる様々な出来事とそれらが結びついていく過程はとてもよく書けていて引き込まれた。しかし後半はこれらの伏線の回収が猛スピードで行われたような印象があり、読者として考える時間が与えられなかったのは残念である。さらになんとなく回収されていない伏線があるように思えるし、謎が残った部分があり、すっきりしない部分もある。ただ全体としてレベルは高いと思うし、ほぼ一気に読みきった本も久しぶりだったので買ってよかったと思う。
ゲーム小説 横溝正史風 ★★★★☆
「キャラクター」設定のしっかりした登場人物たち。
巧みな「ストーリー」展開。
真相解明のための様々な「アイテム」

・・「ゲーム」ソフトのような作品です。
それに加えて、過去の因縁うずまく閉鎖された地方の寒村と、
頭脳明晰なヒロインの推理という組み合わせで、
横溝作品のような世界を楽しむことができます。
ミステリーとして、少々の突っ込みどころはありますが、面白い作品でした。