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ストリート・チルドレン (光文社文庫)

価格: ¥560
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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最後がどうなるのか気になった ★★★★☆
電車の中で読むのに東野東吾の小説とセットで買った。
読んだ後何ものこらない東野東吾の本と対象的だとおもった。

飾り気がない、読みづらい端的な文章は好みじゃなかったが、
とにかくどうなるのかが気になった。
端的なぶんしょうが蒸し返すような不幸な描写をうまく後押しする。
うまく言えないけど、むわっとする生生しさが、小説から直ににおってくる

最近久しく読んでない感じの小説で、夢中で読みました。

ただ、ラストがもう少しなにかあってほしかった。
読後ほおりだされたような感じがして。
結局で?ってなりかねない。

後、加筆修正された箇所がわかりやすすぎるのも嫌だった。
個人的には前半が好き。

後半のもえあがるような、なんとも言えない描写などなかなか余韻の残る作品でした。
何度も読み返してしまう不思議な小説 ★★★★★
「新宿」を舞台に、300年にわたる「生」と「性」の軌跡を描いた、盛田隆二の衝撃的デビュー作。1699年、19歳の青年が下諏訪から「内藤新宿」に出奔する。彼を一代目として流れ出た血の宿縁は、男色者、遊民、歌舞伎子、詐欺師、家出娘など、ことごとく路上の民で彩られながらも、1998年、出稼ぎフィリピーナとの間に子をなす十三代目の青年まで危うく一筋に流れる……。(裏表紙より)

『ストリート・チルドレン』の一番初めに登場する19歳の三次は、組頭の女房をはらませて新宿に逃げてきますが、その三次の末裔として時と場所を超えて出現したのが『夜の果てまで』の主人公の安達俊介ではないか……と、文庫の解説に書いてあるのを読んで、盛田隆二が書き続けている物語の宇宙が大きな弧を描いてつながったような気がして震えました。

秋の夜長に読書の楽しみを味わわせてくれる深い余韻を残す小説です。

具象化されたイメージの向こうが見えるか? ★★★☆☆
とんでもない勘違いかもしれないが、村上龍の『限りなく透明に近いブルー』が時代の断面として描いたことを、この作品は300年と言うスパンで描いたのでないかと、読んでいる最中に思ったのである。私は小説を読む時、活字で書かれていることを頭の中で、具象化されたイメージに置き換えようと常に試みているのだが、『限りなく透明に近いブルー』もこの作品も、その具象化されたイメージの向こうにあるものを感じ取れなければ、堪能することが出来ない作品だと思う。残念ながら、私にその能力が備わっていないことが、この作品の評価が低くなった理由である。感性の研ぎ澄まされた人なら、堪能できる作品に違いないと思う。
ストーンズでなければ林檎ちゃん? ★★★★★
ぐりぐりと引き込まれてしまいました。
なかなかチョイ読みはできないと思います。

新宿の300年を背景に、一つの血筋が辿られていく。
その血筋に連なる人々がなしうることは、ほぼ、生れて、
ぎりぎりの生活を送り、子を産み、死んでいくだけ。
彼らは、後には何も遺さない。ただ、血だけが伝わる。

ただし、その分、彼らは、生命力が強いというのか、
神話の登場人物のように、H指数(?)が高いのです。
彼らの連綿たる血のつながりの起伏が本書の魅力の
中核をなしていそう。男色もあるし。

途中何度か、家系図の記述に終始して、悪く言えば手抜きかとも
捉えられる箇所がありますが、それは本書の未熟な点というより、

構成上のバランスでそうならざるを得ないのかも。
過去300年に遡るそれぞれの時代の新宿は、十分緻密にかつ
極めて自然に描写されており、血統に関するより以上の叙述は、
本書が持つ疾走感をスポイルする気がします。

本編だけでなく、巻末の書評も傑作です。文庫化されてよかった。
評論家の先生方もムキになってて、当時の衝撃が伝わってきます。

主題歌は、椎名林檎の「歌舞伎町の女王」かな。この曲実は、
1998年(新宿生誕300年)に発表のよう。

とにかく一気読み ★★★★★
新風舎文庫という聞き慣れない文庫だったが、「重松清絶賛」とオビにあったので買って読んだ。びっくりした。すごい傑作。吉本隆明や柄谷行人の書評も載っている。単行本は講談社。1990年発行。長いこと絶版になっていたらしい。なぜだ?

新宿を舞台に数十人の登場人物が300年ひたすら突っ走る。信じられないほどのドライブ感、興奮と覚醒、読み終えたあとの深い余韻・・・。こんな小説、読んだことがない。