彼にはいろいろな逸話がある。
アメリカの高官に英語でのスピーチをしたところ、その高官から
”君の英語はなかなかすばらしい”それに対して白洲は
”君の英語はたいしたことはないね”と言い返した。
GHQをして「従順ならざる唯一の日本人」と怖れられていた。
また、軽井沢ゴルフクラブの理事長になった際、田中角栄に対して、”君は日本語が読めないのかい”といったとか
無断でタオルを持ち去る人が多く、それを禁止した張り紙を田中が無視したからである。
日本の外交に対しては, ”どうせ軟弱外交といわれるのなら、いうことだけは正しいことを言ってほしい。
力をつくって今にみていろという気迫を皆を持とうではないか”
解散のない参議院議員が首相になったらどうするんだ、内閣の過半数が参議院議員になったらどうするんだ、議会民主制を保てないので衆議院だけにしろ
などである。
そういった彼が書いたエッセイだ。
背筋の伸びたかっこいい日本人がいたことを改めて実感した。