やはりこれは気持ちが良い
★★★★☆
数年前からタブラトゥーラを好んで聞いているのだが、今回も期待に違わぬ爽快な一枚。緩やかな曲にしんみりと叙情を刺激されたり、アップテンポな曲に血湧き肉踊らされたり、ふりまわされつつすっかり元気にさせられる。しかしどれを聞いても、タブラトゥーラを「クラシック」の括りに入れるのは納得がいかない。(実際前作「蟹」は「ポピュラー音楽」のジャンルに入っている)古楽も入っているけれども、オリジナルの「タルタリア」、「トロキルス」などはワールドミュージックあたりに入れた方が良いような。更に「チャンバラ」まで行くと「こ、これは、楽しいけどご無体な……;」とたじたじ。リュートって琵琶だったのね、と思っていたが今年のライヴ企画を知ってようやく気がついた。これは津軽三味線をフィーチャーしていたのだ。かように分類不能な管弦の快楽。とりあえず、聴くが早い。