自分自身、今まで漠然と分かっていた心算になっていた携帯電話でのデータ通信技術ですが、実際は「こんなケースはどうなるんだ？」とか「ここの仕組みってどうなってんだ？」と疑問が色々とありました。しかし、この書籍がそれらを解決してくれました。携帯電話の開発に携わる業界では知られた内容かもしれないが、一般にはこの手の情報を得られる機会がないので非常に有用だった。ビジネス上で携帯電話を取り込むビジネスモデルは多いと思うので、その辺りで疑問がある方は一読されてみては如何でしょうか。

分かり易さが減退したという評価があり、それは大いに理解できる。しかしながら、携帯電話にある程度仕事で関わりがあり、改めて携帯電話のシステム概要を理解しようとする向きには、大変役に立つ良書であると思う。

文章が巧みで構成が練りこまれており、何かを思い出したいとき、どの章を見れば良いかが明瞭なのが何よりもいい。

以前から携帯電話に興味があり、知人から薦められて読んでみましたが、本文に専門用語が多くで理解できず、半分程度のところでやめてしまいました。技術者や少し理解している人ならおそらく解りやすく、詳しく書かれているのだとは思いますが、一般の携帯電話ユーザが興味本位で読むには難しいと感じました。
特にイラスト(図表)。本文を補足してイラストが掲載されているのだと思いますが、本文を読んでもイラストで示されていることが理解できず、もっと細かく本文に沿ったイラストだったらよかったのに、と感じました。
一般のユーザには、本書より約2年前に発行されている同じ日経BPの「体系的に学ぶ携帯電話のしくみ」をお勧めします。

兼ねてから携帯電話のしくみに興味があり、本書を購入しました。携帯電話の技術をプロのエンジニア向け解説した専門書は多いのですが、一般の人向けにやさしく紐解いて解説している本は、この本が初めてではないかと思います。特に第2章の「CDMAの不思議な仕組み」は、電波の特性にはじまり、符号化の方式を段階的に説明してあるので、図を見ながら一つひとつをきっちり読んでいくことで理解できます。多少むずかしいかもしれませんが、ここを読み終えられたら、残りの章はむしろやさしく感じられると思います。たとえ話でなんとなくわかるのと違い、この章でCDMAが理解できたときの達成感はとても大きかったです。技術の深さに妥協しないで解説している点も好感がもてた一冊です。