タグチメソッドを活用する際、これまでＥＸＣＥＬで自動計算できることを知らずに手計算していたが、これで単なる作業業務の計算作業が軽減でき効率向上できる。

現場で泥臭い合わせ込みをやっているところに改善要望があり、解決の
道筋として最初に思い浮かんだのがタグチメソッドでした。思想的な部分
を理解し知ってはいたものの、方法論の部分の理解が覚束なくて、
それを思い出すために本書に頼りました。著者の一人、上田太一郎氏
はデータマイニングの第一人者だけあって、統計数学の解説が非常に
分かりやすい。
　
本書に挙げられた例は、皆、Excelの機能の優れた部分をふんだんに
活用したものであり、Excelそのものの使い方に習熟しているか、品質
管理のバックグランドを豊富に持っているか、どちらかの要件を満たした
人でなければ十分な理解は得られないでしょう。レビュワー自身は前者
に属すると一応の自負はするものの、これを読み終えただけでタグチ
メソッドを理解しきれたかどうかの確信は持てていません。

まずは、泥臭くてもいいから現場で具体的に金額効果の出るような
改善結果を出し、その後更に専門書籍で理解を深めたいと考えます。
星5個の良書と思います。

それだけの価値である。
品質工学の真髄は自分の頭で考えること。EXCELのシートにして誰でも使えるようにすると、本質を理解しないで使ってしまう危険性がある。とんでもない間違いをしでかしても気づかない。
本書で紹介されている内容はタグチメソッドの全てではないことも付記しておきたい。

タグチメソッドの静解析に集中して解説した入門書。
というよりも多変数解析の解説書、という感が強い。

実際にタグチメソッドを適用する際の問題点や
結果の信憑性、変数の取り方、といった実際的で高度な点に関しては
もう少し詳しい書を読む必要がある。

とはいえ、私も含め「どんなものなの？」というところから
知りたい方には良い「入りの一冊」であろう。

兎にも角にもわかりやすい。タグチメソッドは概論だけを勉強したが，ＳＮ比や感度を計算してもそこで悩んでしまうことになる。その取っつきにくさから敬遠していたが，本書での取り扱いは明快そのもの。更にＥｘｃｅｌ分析ツールの活用で，手順は大幅に合理化されている。Ｅｘｃｅｌの操作方法についても適度に解説してあり，迷わない。タグチメソッドを使う必要に迫られ，実験５日前から読み始めたが，十分間に合った。常に手元に置いておきたい一冊。続編の登場を望みたい。