全てを覆してしまう巻
★★★★☆
今までの流れを全て覆してしまう驚きの巻となりました。
悲しみの中、立ち上がる磐音・おこんのこれからの行動が
とても気になります。
次期将軍・家基
★★★★★
史実では徳川家基は将軍にはなっていない。つまりなる前に死んでいるのである。本作上下巻では、そこがメインに話が展開していくのだと思う。
下巻では田沼意次により家基は急逝してしまうのだろうが、それを佐々木磐音がいかにして護りきっていくのか?
上巻では目まぐるしく話が広がっていく。さらにおこんにまで魔の手が迫る。前編としては上出来である。下巻に期待する。
ついに!!
★★★★★
いつ来るかと思っていた展開がついに来てしまった感があります。徳川家基を登場させて、磐音をその忠臣にした段階で予測できました。しかし、思っていた以上の徹底的な厳しい方向転換が読者に衝撃を与えます。当然、作者は当初からこの展開を頭においていたのでしょうが、ここまで徹するとは、さすがに佐伯泰英です。以後、第2部で、きっと磐音の新しい活躍が描かれるでしょうから、それが楽しみです。それにしても、あの人を退場させてしまう必然があるのか。磐音シリーズは、一見、のどかな暢気そうな時代小説ですが、実は死に結びつく流血があっさりとえがかれ、磐音のさわやかな人柄が、生臭さをうちけしていますが、設定そのものは、残酷です。そのシリーズのうわべをはぎ取って、ストーリーの底流を浮かび上がらせた巻でしょうか。勝手な感想を書きましたが、磐音シリーズ復活の巻でしょう。
こんなことになろうとは。
★★★★★
こんなことになろうとは。こんな結果が待ち構えていたとは。
読み終えて愕然とした。衝撃が大きすぎて、涙もでない。
坂崎磐根シリーズはこの作家の作品の中では「お気楽な」時代劇であったと思う。
私自身、それを楽しんでいた感がある。ところが、この巻でそんな感じはぶっ飛んだ。
しかし、次が待ち遠しい。すでに続きが読みたくて仕方がないのである。