まず、JOURNEYの再結成新作かと思わせるような、ジャケットに驚きます。
1曲目のさわやかで軽快な”Is It Any Wonder”から、ハードポップファンの
心をわしづかみにします。JOURNEYのSTEVE PERRYそっくりなヴォーカルと相ま
って、本当にJOURNEYの新作を聞いている気分になります。とにかく、曲の
出来が最高です。今年のベスト5に入れて良い作品です。

正直最初の2枚はメロディック・ロックファンのコレクターアイテムの域を脱していなかった
と思いますが、今回は違います。曲にフックがあり、歌も演奏も非常に安定しており最後までダレる
ことなく楽しめます。ジャーニーを皮肉ったようなジャケットも最高！

某紙、並びに他のレビュアーに絶賛されている本作ですが、
正直「傑作」とは程遠い内容です。　ＴｈｅＳｔｏｒｍの２枚や
ＪｏｕｒｎｅｙのＲｅｖｅｌａｔｉｏｎｓが本当の傑作（星５つ）だとすれば、
ＴｗｏＦｉｒｅｓの１枚目が良くて星４つ（正確には星３．５程度）、
２枚目は星２つ（正確には星１．５程度）ではないでしょうか？
前作が酷かっただけに、だいぶ「マシ」になった本作ですが、
皆さんが絶賛されているのは、「前作に対する反動では？」
と思ってしまう位、平均的な内容です。
非常に残念ですが、まだ離脱されたジョシュ・ラモスの
「ヒューゴ・ラモス」（ラモス・ヒューゴ？）アルバムの方が、
パンチがありました。　何年後になるか分かりませんが、次回に期待。

Kevin Chalfantが変わらぬ美声を聞かせてくれます。Josh Ramosは参加していない？ようですが、楽曲に路線変更があった訳ではないので過去２作と同様安心して聞くことが出来ます。

トゥー・ファイアーズとしては３作目に当たる作品だが、残念ながらケヴィン・チャルファントと並ぶ２枚看板だったジョッシュ・ラモスは不参加。当初は買うのを迷った。しかし、買ってよかった。メロディック・ロック好きは悶絶すること請け合いの大傑作！このバンドとしては最高傑作と言っていいと思う。

３曲目がニール・ショーン＋グレッグ・ローリーが提供した話題性抜群の曲だが、むしろ、それ以外の、ケヴィンがバンドメンバー等と書き下ろした作品群の出来が素晴らしい事が本作をスペシャルなものにしている。ミドルテンポでメロディが流麗、歌い込みも惚れ惚れする。サウンドも前作「イグニッション」がラフ過ぎで嫌気がさしていたのだが、本作は見事に丁寧な音に仕上げられている。バックを固める面々も有名どころは見当たらないものの、過不足ない演奏でケヴィンを引き立てていて、文句なし。個人的には名盤と信じて疑わないザ・ストームのセカンドアルバムに匹敵すると思う。

ケヴィンの３枚目のソロ（ジャーニーのカヴァー・アルバム）と本作を聴けば聴くほど、彼がジャーニーに加入できなかった悲運嘆くばかりではなく、こうした素晴らしい作品を世に問う事になった幸運を称賛すべきではないか、と思い直した。

素晴らしい作品。