温かみのあるブラームス
★★★★★
ワルターとコロンビア響の貴重なステレオ録音のいずれもが、温かみにあふれた演奏であるが、このブラームスの全集も例外にもれず非常にぬくもりに満ちた演奏。
ゆったりとしたテンポを、やや膨らみ気味とも思える低音部でしっかりと支え、歌うようなフレージングでメロディをきれいに奏でているのが実に美しい。メロディはどこのパートが受け持っても埋没することがなく、個々のパートが常に歌っているかのような演奏はワルターならでは。コロンビア響はお世辞にも上手いオーケストラとは言えないが、それでもきっちりとワルターの演奏を受け止めているので、音楽がいきいきしているのも嬉しい。個人的にはこの全集のなかでは2番がお気に入り。1楽章の冒頭からどこまでも広がりを感じるような響きが鳴り渡り、そしてやがて弦楽器がメロディを奏でるのだが、これが実に絶妙。いかにもクラシック音楽を聴いている、そんな印象すら与えてくれるような演奏がこの全集で聴ける。
最高傑作の集大成
★★★★★
ワルター指揮で録音したレコード時代から幾多の名演・名盤が現れてもこれを超えるアルバムは現れていないと思います。アーノンクール、クライバー、バレンボエム、フルベンなど名盤は沢山ありますが越える程ではないと思います。是非とも聞いてみる価値はあると思います・・・しかも全ての交響曲+αの付録付きです。「のだめ」の音楽として有名になりましたがクラッシック入門者には是非とも良い音楽です。良い音楽を沢山聴いて人生を謳歌し豊かに過ごすのにもワルター指揮のこのアルバムは良いと思います。20代の頃に上司から「クラッシックが好きとか・・ブラームスは?」聞かれましたが、V協奏曲以外殆ど聞かず理解できずに今日まで来ました(56歳)やっとブラームスの交響曲の良さがどことなく分かるようになったかな(昔からワルター指揮のブラームスのレコードを持っていたのに)可笑しいね。