岡本喜八の失敗作品
★☆☆☆☆
岡本喜八がウエスタンが好きなのは良く解るが、それだけなのだ!岡本喜八が作って来たアクション、時代劇の延長でしか無い。わざわざアメリカまで行って、イーストウッドが作るような、面白さが無いのだ。頑張ったね、で終わってしまう作品だった。岡本喜八ファンは許してくれても、ウエスタンファンにとっては、ただの失敗作品だった。
娯楽作品としてとてもよい。
★★★★☆
物語の展開に少々強引でベタなところがありますが、テンポが良く楽しめます。大げさな立ち回りのシーンは多くはありませんが、見せ所はおさえており、とてもカッコいいです。娯楽作品としてとてもいいと思います。
痛快 サムライウエスタン!3000両を取り戻せ!
★★★★★
岡本監督作品の中で今までDVD化されなかった作品だけに、一体いつになったらDVDになるのか待っていました。本作は痛快な活劇を得意とする岡本喜八監督による和製ウエスタン。幕末に咸臨丸で勝海舟と一緒に海を渡ったサムライの物語。2007年上映の「ジャンゴ」は日本を舞台したゲームのような空想ウエスタンだったが、「EAST MEETS WEST」は日本の侍たちが海を渡りアメリカ西部を舞台に活躍するリアルなウエスタン。実際に歴史では咸臨丸でアメリカへ渡った日本人の内3人が死亡、10人が怪我、病気やその介護で残留ということなので映画のアイディアが現実に沿っていて面白い。ロケ地をメキシコにして250人のエキストラを起用しているので昨今のCGだけで見せる映画と違い迫力がある。数秒のみ登場する桜田門外の変の場面も大がかりで手抜きがない。(出来すぎてる何かの流用かしら…)「ジャンゴ」の軟弱さが肌に合わなかった人には超お薦め。DVD版は日本公開版から数分をカットしたアメリカ公開版だがカットした分、展開にしまりが出て良かったと思う。しかし、出来れば映像特典などでカットしたシーンも入れて欲しかった。(日本公開版は現在VHSのみ)銃に対して日本刀で戦う真田広之が超カッコ良い。「ラストサムライ」ではトムクルーズが剣での立ち回りを見せるが真田さんの方が数段カッコ良い!!元軍隊出身の暴力教師、侍になりたい忍者、インディアンや父親の仇を捜す少年など娯楽要素満点だが、岡本監督作品はただ娯楽として面白いだけではなく人生について考えさせられるような要素が必ずある。この映画のラスト数分、最後の一言は一度聞くと忘れられないほどに感慨深かった。DVD化にあたって残念だったのは画像の質がそれほど向上していないこと。映像特典としては2種類の予告編が入っているだけと何とも寂しい。(予告編も超カッコ良いけど…)折角のDVD化なのでデジタルリマスター化するとか、音声特典や映像特典などを入れるとかしたなら1万円でも購入したのにて…。商品化にあたってはもう少し工夫をして欲しかった。
喜八ウェスタン
★★★★★
ポスタービジュアルにある、侍(真田広之)と西部のガンマンの対決は序盤に少しあるだけ(それもガンマンはただの銀行強盗)。侍はすぐに髪を切り、ウェスタンスタイルに着替え、英語で少年と会話しながら西部の町を行く。そう、もはや「侍」は単なる口実でしかなく、喜八監督は本当にただ西部劇を撮りたかったのだ!素晴らしい!!念願かなった喜八監督の楽しそうな様子が見えてくる。ただ、残念ながら、アメリカ人キャストの演技があまりに下手で、緊張感を欠く展開になったことだけが残念。それでもDVDに収録の「海外版」は編集のテンポが変わったと思われ、劇場公開版よりも引き締まった印象になっていた。