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砂漠で梨をつくる ローソン改革 2940日

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: 朝日新聞出版
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スゴさの秘密がわかる一冊 ★★★★☆
副題の「ローソン改革 2940日」という部分が
最近のローソンってすごいよなという自分のイメージと一致したので
読んでみた一冊。

個人的には、
2002年に43歳という若さで社長に就任して、
そこでどんな苦労やどんな思いがあったのかと言う部分や、
商品開発について安売りをしないだとか、
3割増の価値を提供すると言った考え方が印象に残りました。

後半部分はAERAで連載していた部分の再掲だとかも載っていますが、
最近のローソンはなぜスゴいのか?
という自分のちょっとした疑問を解決できた一冊のように感じます。

ただ、新浪さんが直接書いた訳ではないのが少し残念。
新浪氏の魅力が伝わります。同時に意識改革の過程を知ることができます。 ★★★★☆
本書のタイトルにある「砂漠」という表現は、新浪氏が2002年にローソン社長に
就任された際の会社の状況を現しているそうです。具体的には「水をまいても
何の実もならない、暗く、沈んだ雰囲気」と書かれています。

本書は、そのような「砂漠」の状況から、社員や加盟店の意識を変えながら変革
していく過程が、新浪氏の言葉とともに書かれています。

※人材育成に力を入れてこられた新浪氏が、先日幹部候補生の発表を聞かれて、
※「ずっと砂漠に水をやってきたけど、とうとう芽が出たね」と仰ったそうです。
※それが「梨をつくる」部分だと思います。人材育成への取り組みも記述があります。

●内容のレビュー
本書の内容は、主に2つの視点で捉えることができます。
1. 個人:新浪氏は何を考えているのか?どのような方針、施策を立案し実行しているのか?
2. 企業:「ローソン」という企業は何を目指しているのか?

○2つの視点
1. 新浪氏は何を考えているのか?どのような方針、施策を立案し実行しているのか?
本書には、新浪氏ご自身の発言がたくさん盛り込まれています。
その中の1つに社員と加盟店との対話という言葉があります。
小売業でありコンビニチェーンであるため、対話が重要であるのは当然ですが、社長の
新浪氏自身が対話されている点がトップの声が伝わるという点で強みだと感じました。
それは、三菱商事時代の成功体験にも基づいているようです。

最も印象的だったのは、新浪氏自身も社長就任当初は人の話をあまり聞けず、
「裸の王様」と指摘されたそうです。それをきっかけに、聞けるようになったそうです。
社員の指摘が社長の意識を変えたという点がとても印象的でした。

現場重視に関しては、本書の中で具体的な取り組みが幾つも紹介されています。
下記は一例ですが、方針だけでなく施策が伴い実行されている点が強みだと感じました。
例)現場に自信をつけてもらう→着任直後の取り組み方策(おにぎり革命)
例)現場のことは現場で処理する→支社制度の導入と個店主義への転換
例)悪いことが上がってこない企業はダメになるが社長の持論→社長直行便の運営 など

2.「ローソン」という企業は何を目指しているのか?
2000年に企業理念と行動指針を変更したようで、変更前後両方が記載されています。
一目見ただけで、非常に分かり易くなったということが分かります。
「ビジョンが明確な企業は強い」ということを改めて実証してくれていると感じました。

コンビニ業界自体が、かつてはセブンイレブンの追随という姿勢が強かったようですが、
今では、ローソンはローソンという姿勢を明確にしているようです。
結果、複数コンセプトの店舗展開や生鮮コンビニの展開、他業態との提携等、
特徴的な取り組みが増えています。本書ではその狙いや取り組みの内容等に
ついても記述があります。因みに、ナチュラルローソンは黒字化したようで、
他社も見方を変えてきているようです。

新浪氏が考える戦略や方針とメッセージ、そして具体的な施策を関連付けて
知ることができる点も本書の面白い点です。

第2章に「からあげ君が背負う、過酷な宿命」という項があります。
ローソンで最も有名な商品の1つの取り組みに関する記述は興味深いです。

○その他の視点
以前はダイエー傘下であったため、トップダウンの組織風土であったローソンを
現場主導に変革した点が新浪氏の手腕だと思います。社長であるため、最終意思決定は
新浪氏がされますが、それまでに現場が自ら考える組織に変革されたようです。

現場を大切にするというメッセージが常に発信されており、更に社長自身の行動が
伴っているからこそ成果が出ているのだと感じさせる取り組みが多く紹介されています。

本書は第5章のみ、雑誌アエラの連載記事(読者の質問に新浪氏が回答する)の抜粋であるため、
本章は個別に読めます。新浪氏の愛読書も10冊掲載されています。