いきいきとした山の学校の子どもたち
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標高2780メートル、パンシール峡谷の山の学校。アフガニスタン戦争が終わり再開した小さな学校をとらえた写真エッセイ。切り立った崖に囲まれた高地で、家畜の世話をしながら学校に通ってくる周辺集落の子どもたち。いきいきとした笑顔は、レンズではなく、その向こうから彼らをやさしく見つめる長倉洋海に向けられたものだ。私たちはアフガニスタンへの攻撃を止められなかった。この写真集を通じて、この子たちが生きのびてくれた姿を見ると、偽善者ぽいが、少しほっとする。そして、どっちにしても結局、貧しい者が命を犠牲にするだけの戦争なんてムダだということを学ぶ。それにしても愛らしい子どもたち。彼らの希望がかなえられる世界にしなくちゃとつくづく思う。