考えさせられる作品。
★★★★★
最後を読んで思うことでしょう。
きっとこれは読者への考える時間を
与えているということ。
死んだはずの男が生きていた。
そして、それに戸惑う遺族達。
なぜならばそのお金を使っていたから。
生きていたら口座は使えなくなりますし。
そしてそこから出てくる、
さまざまな苦悩。
多分あるものの引渡しは
一番キンジーが苦悩したはず。
そして、キンジーにも揺れ動くものが。
親戚の出現。
望まぬ関係。
一難去ってまた一難。
最後はどこかさびしくもあります。
「お金」に執着しすぎ、
買えないものもあるのに気付かない者。
あくまでもある「こと」に関しては
お金では買えないのです。
前借りもあくまでも前借り。
刹那の快楽にしか過ぎないのですから。
読み終わって、心が重くなりました。