とある事情で、女子高生の格好をしていた主人公、貢（みつぐ）。その女装のままで帰宅途中に高校時代の友人・藤崎と偶然再会してしまう。貢は男でありながら女装がとても似合っていた為、泥酔した藤崎に好みだと迫られ、貢は千載一遇のチャンスとばかりに雑居ビルの隙間で・・・！

いやー、オモシロかった！
いつもの夜光花さんとは違う、危険な香りが全くない笑えるお話で、でも恋愛のドキドキはあり、そこに個性的？な脇役達が加わる事によって更に魅力あふれる作品にされています。
キャラクターとして私が個人的に好きなのが、藤崎と西井。
藤崎は体育会系でノーマル、感性も普通っぽく、仕事も普通の会社員。（外見は髭アリのカッコイイ人です）どこに魅力が？っていう普通っぽさが好きです。
対して西井ですが、このお話になくてはならない味をそえていて、とことん笑わせてくれます。外見はかっこよく、勤める会社も一流企業なのに、西井の趣味が・・・。

基本、笑える作品が好きな方にはオススメです♪ちゃんと恋愛模様は描かれていますので。

今回はコメディタッチです。

初恋の相手と偶然の再会（女装時）→「この子タイプ♪付き合って！」の言葉に
嬉しさのあまりいきなり咥えちゃった受け（＞ｗ＜）

はじめっから飛ばしてマス＾＾
すぐ正体バレするも幸いトントン拍子にお付き合いすることに。
えっちの相性もばっちりだし
愛し愛される幸せに酔う受けクンですが、
順調すぎるお付き合いは長くは続かず・・・！？


とにかく愛するがゆえ、想い合うがゆえのドタバタ・空回りっぷりが
これでもか！！のイキオイで爆笑しながら読みました。＾＾

たとえ愛し合っててもそれぞれ違う人間、元々の性格や経験で感じ方・受け取り方は違います。それを一方に合わせるのではなく、きちんと話し合ったり、時にはケンカもしたりで乗り越えて行くのはどんな恋人たちも同じ。
傍から見たら犬も食わない・・・ってヤツでも本人たちには天地を揺るがす大事件なんです☆


えっちしーんも濃厚。
門地さんのイラストもお流石の満足感＾＾


夜光花さんのキャラたちはどれも常に前向きなので読後感がさわやかですね！
このお話も同性愛者である自分に引け目を感じていた受けが
恋人と歩く未来に目を向けるようになるところがヨカッタ。＾＾
思わずご祝儀で☆五つ！

近刊の「リアルライフゲーム」に代表されるサスペンスチックな夜光花さんの作品が好きで作者買いしてしまうのですが今作は全くテイストが違います。あとがきにもあるようにドタバタコメディ寄りです。でもとても楽しく読めました。ある事情で女装しているときに高校時代に好きだった同級生と再会していきなりぱっくりいくくせにマイナス思考の受けも、体育会系でまじめな攻めもいい味を出しています。なにより！脇キャラがとても魅力的で楽しいです。特に行きつけのバーのママがいいですねぇ。特に事件も起こらずドキドキ感はないのですがすっきり楽しく読めました。