表紙のショッキングピンクから始まる全ページ通してのカラーは確かに派手目の彩色ではあるが、
「見づらい」、「けばい」、なんて思わずにどんどんページをめくれる。
それは、かつての「恨ミシュラン」のようなエキサイティングなギャグが、
ボク達の無意識中にある、「この本はこれぐらいの速さで」というリミッターから解き放ってくれるカンジ。
長めのブランクの間に、結婚、出産、離婚等のスゴイ体験をしてきた西原センセ。
今の先生の描く絵のには、昔と変わらず思いっきり笑えるモノだけでなく、
どこか心の琴線にふれる心あたたまるモノが増えました。
それらを非常に絶妙なバランスを保ちながら織りまぜてできたのがこの本だといえます。
脱税編の他に、登山編、気球編、ホステス編があり、
富士山に挑んだり、一年間もの期間を気球の取材に費やしたり、ホステスになったり、
今までの西原先生の絵を見てきたファンも、どこか遠くで見がちだった人にもオススメします。