内容云々は特に書かなくても良いでしょう。いつもの通り体をはっています。
しかし、西原のマンガを文庫本にするのはちょっと無理がある気がします。小さめのコマの中に手書きのコメントがぎっしり詰まっているという彼女の作風では、単行本サイズでも文字小さくて読み辛いのです。文庫本では判読不能です。はっきり言って、虫眼鏡がないとキビシイ。
そんなわけで、これから買う人は文庫版は避けたほうが良いかも。内容は良いからオススメ出来ますが。
後半にはロッキングオンで連載されていた、千葉浦安ネズミ園における
富士額のネズミとの抗争もしっかり拝めます。雑誌ではモノクロだった
のが、単行本ではカラーなので余計うれしいです。
この本は万人に到底薦められないものですが、一番最後の短編だけはそ
の例外。独身の私が言うのもおこがましいのですが、これから子育てを
する人にはぜひ一読して欲しい。こういうホロリとさせるものを西原理
恵子は時々描くので油断できません。
確かにこれはマンガなのだ。絵はへたくそだろうと、途中で異様に夫が撮った写真が載ろうと、ストーリーとギャグを無視して、体験エッセイという体裁を取ろうと、確かにマンガはあらゆることから自由ではあるべきだ。出てくる登場人物たちの異様に立った「キャラ」、誰も真似できないかもしれない「体験」(だってマルコス政権崩壊のさなか、暴動中のインドネシアに行って「観光旅行」をするのだから)、そしてその異様に際立った「毒」、誰も真似できないマンガを彼女は書いている。ジョージ秋山が「アシュラ」を書き始めたときと同じようなインパクトを今回感じた。
やり過ぎると逆に痛々しすぎて笑えなくなるのですが、
さすがはサイバラ、そこらへんの線引きは絶妙です。
体を張ったギャグこれに勝るもの無し
といったところでしょうか。
「できるかな」「鳥頭紀行」シリーズは
全てオススメの☆☆☆☆☆
担当の新保さんの虎キチぶりもイカしてます。
単行本持ってるのに、文庫版も買ってしまった俺って
サイバラに貢ぎすぎかも、、、
今回意図せずタイムリーな自衛隊ネタもあり。
笑いながらも、色々考えさせられます…