参加ミュージシャンの中で最も貢献度が高いのは、ブラックロック畑から起用されたJimmy Ripだろう。なかなかのリフメイカーぶりで、ブルージーで通好みな雰囲気のギタリストである。ブレイク前のミュージシャンを発掘してくるミックの眼力には定評あるが、ここでも発揮された感じ。
もう1人の印象的なギタリストは、ミック本人である。はっきり言ってキースより上手い。テクニカルなことはしてないが、端正なリズム感を持っていることが分かる。80年代以降ストーンズはシャープに転がることを目指してきて、それはある程度達成されたのだが、ミックはまだまだ不満だったのだろう。このアルバムはミックの理想とする、洗練と本物感が両立したロックが表現されている。