今までハイエクの経済学に関する書籍は、本全集の第一期にあるものが主で、後は品切れか絶版になっていており、入手することが出来ませんでした。然し、今回は経済学論集ということで纏まった形でハイエクの経済理論をハイエク自身の書いたものとして出版されました。残りの貨幣論集、資本の純粋理論が早期に出版されることを望みます。ハイエクは経済学より、後年の政治哲学、社会問題に関するものが豊富にありますが、ハイエクを有名にさせたのは経済学であり、彼の経済理論を読み取れば後年の社会哲学に関心を移した仮定が判ると思います。（其れにはケインズの影響が大きいのですが）本書を読んで関心があれば全集の第一期の１，２巻を読まれることをお薦めします。