もうちょっと具体的に書くと、「誕生日」という絵にはシャガールのべラ(シャガールの妻)に対する落ち着きなく常に抱きしめていたいという想いが、はちきれそうなぐらい詰まっているし、「三時半詩人」には詩人という職業のお洒落さが言いようもないほど巧みに表現されている。
ダメですね、この本の持つ魅力をウマク表現しようと思ったのだが、あのシャガールの絵が目の前にチラつくと言葉を失ってしまいます。絵は言うまでもなく百聞より一見ですから、とりあえず本屋や美術館でシャガールの絵を見つけたらちょっとジックリ見てみて下さい。何か感じる人はもの凄く感じちゃうと思います。そういう人にはこの画集はお薦めです。僕はこの本の中の「三時半詩人」に感動して、フィラデルフィアミュージアムまで現物を見に行っちゃいました。そのぐらい人を惹きつけます。