表題作「バースディプレゼント」は、質・量ともに収録作の中では一番のでき。呪いのようだけど偶然だった、でももしかしてホントに呪いだったのでは?そんなはずない、やっぱり偶然、の繰り返しで、読んでいると不安感でイッパイになってきます。そして最後の一コマ、振り返った○の×が・・・。これはコワイ。解説によると、続編の話もあったそうなのですが立ち消えになったとか。残念です。
「夢見るように眠りたい」は、よくあるありきたりな設定で先が読めてしまいます。なんて思っていたら最後にとんでもないドンデン返しが。ミステリとしてもよくできた一作、やられました。
4作とも幽霊(のようなモノ)や呪い(のようなモノ)が出てはくるのですが、一番コワイのは生きている人間なんだよ、と言われているような内容で、オススメの一冊です。