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価格: ¥1,785
カテゴリ: 単行本
ブランド: 小学館
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ちょっと風変わりな歴史小説 ★★★☆☆
「2009年はこれだ。」という北上次郎氏(文芸評論家)の言葉につられて読んでみた。
因幡の百姓・吾輔を中心に、村の発展と危機にあたって驚くべき行動力と知恵で生き抜く人達が、
活き活きと描かれる。中世、戦国時代の百姓という弱くて貧しいイメージが、がらがらと崩れ、
人間臭くてたくましく、男も女もそれぞれが個性に満ちた表情で現れてきた。
北上氏の言葉ほどではないにせよ、歴史に消えていった数々の名もない英雄の姿を活写した
手腕はお見事だ。ただ、その終焉はなかなかに哀しく無情なもので、その一人がお気に入りの
キャラだっただけに残念。
作者は金沢文庫の資料から、この物語をふくらませたようだ。作家の想像力と史実の重みが
太い背骨になってこの物語に説得力を与えている。
今までと全く違う鎌倉時代が見えてくる ★★★★★
小作人の農家の主人公が、村のために柿渋の商売を始め成功する話を軸に、鎌倉時代の荘園制度、農家、武士、寺の関係、農民が商業を起こし財をなし、武士を雇うに至る歴史の流れを、描いた物語。

時代小説は、武士など、が多く、農民など地味な主人公もので、村の経営まで描いたものは少ない。

ただ流されず「自分たちに出来ること」を粛々と実行に移した村民 ★★★★☆
史実か事実か、その視点に拘るとあまりにも出来すぎているような印象を受けるが・・・・
歴史小説としての深さを求めるとあっさりと裏切られる・・・・
読み方にはいろいろある。

ある時代に、ある小さな農村で、政権・利権の変動に押し流されてきた村人たちが”自分たちで自分たちの「生活の権利」を守ろうではないか”、と立ち上がり独立した自衛組織を作った物語として読む・・・・

政権交代のドサクサ劇、利権構造の解体、疲弊する地方自治体と利権に溺れる霞ヶ関の綱引き合戦、などなど面白い空想に浸れる。 そんな本である。
帯にやられましたね。 ★★☆☆☆
今年一番の触れ込みでしたから思わず購入しましたが、ちょっと期待外れでした。 書き出しは力が漲っていたけれど、途中何度か中だるみがあって全体的に厚みがないというところでしょうか。
確かに面白い。 ★★☆☆☆
 冒頭で紹介している中世史の素材を十分にかみ砕いて
各所にちりばめ、その上で自在なストーリーが展開しま
す。おまけに、話しの進め方のテンポがよいので飽きる
ことはありません。
 なんといっても、最後の悪党達との決戦が読ませます。
そして戦いが終わった後、先頭に立った僧侶・光信の気
が触れてしまうという結末も気が利いています。因果応
報というべきなのでしょうか。
 難しい漢字熟語も頻出します。「微醺」「瞋恚」など、電
子辞書で調べてしまいました。和田竜氏の諸作と並んで、
新しいタイプの活劇調時代小説という趣きです。